「葉山早春」
2018年3月号掲載 水彩31×41
菜の花を描こうと葉山へ行った。水源地という交差点から一歩谷戸へ入ると、広くはないが田圃や畑がある。畑には菜の花が咲いていた。
一面の花畑というわけではない。ただ一筋だけ、それもまばらだ。自家用なのだろう。毎年同じように栽培されている。山間の里を、春へと導く一筋である。
昼下がりの陽光が、のびのびと育った菜の花に降り注いでいる。集めた光を、小さな花びらが、黄色の光にして放っていた。