「穫り入れ」

2019年11月号掲載 水彩31×41

 

 葉山上山口には棚田が在る。彼岸花が描きたくて行ってみた。刈り入れの済んだ田の縁に彼岸花が咲いていた。

 棚田を見上げると、上の方に人の姿が動いている。どうやら稲架けをしている最中のようだ。近くによると五、六人の男性が働いていた。二人一組になって稲束を丸太にかけてゆく。阿吽の呼吸というか、うまいものである。重そうな稲が次々と架けられてゆく。

 守る人がいなければ棚田は消えてしまう。台風にも負けぬ、この人達が守っているのだ。