「荏柄天神」

2020年3月号掲載 水彩31×41

 

 立春すぎて、気温は冬に逆戻りという日に荏柄天神に向かった。紅梅は盛りを過ぎて白梅が咲き始めていた。

 梅は地味だという人がいる。梅にしてみれば、あんなに実をつけるのだから十分な花の量で、余計なお世話。

でも、絵にすると確かに地味なのだ。もっと華やかに描いてみたい。背景に天神様の朱色を、と思いついてやってきたというわけだ。

 天候も左右できるという天神様、今年はぜひ、穏やかな年にしてくださいな。