「岩の肖像」 水彩画 31×41cm
「岩の肖像」 黒川 明
2023年2月号掲載
葉山御用邸の裏に小磯の鼻という岩場がある。この岩はその一角にあって、竜宮が祀られている。反対側から見るとそれを表す鳥居が立てられていて、干潮時には砂浜でつながる。
海岸の岩は海と陸地がせめぎあう最前線に立つ。海をせき止めて立つ。台風にも高波にも耐えて立つ。風に、波に、温度に傷つけられる。無数の傷は耐えてきた年月を思わせる。その姿はとても美しい。
耐えることのできない私は、敬意をこめて肖像画に仕上げたいと思った
●鎌倉朝日連載の過去作品はこちらからどうぞ~クリック♪