鎌倉朝日連載「スケッチ日和」

  「六国見山」 水彩画 36×51cm

六国見山」  黒川 明

       2024年4月号掲載

  

 標高147メートルの六国見山。登り口はいくつかあるが、この時は北鎌倉から。山頂からは六国が見えたというだけあって見晴らしが良い。相模湾方向は富士まで眺望が広がる。

3月末にはまだ桜が残っていた。浮き雲がゆっくり近づいてくる。柔らかな色彩がハーモニーを奏でる。すべての色や形が長閑だ。そして一本の水平線がすべてをまとめ、落ち着かせている。

この時期ここに立てば、山につられて微笑む。ここはほほえみ峠だなぁ。